• この作品は小説の体裁をとりながらも、ノンフィクションの要素が充分すぎるほど強い。作者が意図的に小説との境界線をあいまいなものにしたのは、それなりの理由があるからであろう。この点については大いに気になる この作品は小説の体裁をとりながらも、ノンフィクションの要素が充分すぎるほど強い。作者が意図的に小説との境界線をあいまいなものにしたのは、それなりの理由があるからであろう。この点については大いに気になる。 立教大パーティが行った日本初のヒマラヤ登山、ナンダ・コート遠征を題材にしているが、まるで良質の山行報告書を読むがごとく、ずんずん心にしみ込んでくる。見たこともないヒマラヤの高峰が、隊員やシェルパたち、雪崩のシーンが…そんな映像がありありと浮かんでくるのである。さすがに谷甲州といいたい。（2002.10記） …続きを読む
  つちのこ

  2002年10月20日
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• １９３６年（二・二六事件があった年）に日本初の本格的ヒマラヤ遠征隊であった立教大学山岳部ナンダ・コート登山隊の隊員５人全員とシェルパ１人の６人が、困難を乗り越えて初登頂に成功するまでの物語。とにかく、 １９３６年（二・二六事件があった年）に日本初の本格的ヒマラヤ遠征隊であった立教大学山岳部ナンダ・コート登山隊の隊員５人全員とシェルパ１人の６人が、困難を乗り越えて初登頂に成功するまでの物語。とにかく、それまで日本国内の山にしか登ったことがない彼らが（ヨーロッパアルプスの経験もない）、当時の装備や環境で（気象情報さえ得られない）、目的を果たしたことは快挙としか言いようがない。 …続きを読む
  晴読雨読

  2018年05月08日
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• 昭和11年、ヒマラヤ・ナンダ・コート初登頂に夢を賭けた日本人の物語。◆ほぼノンフィクションに近い作品で、戦前、海外に行くのすら困難な時代にキャラバンを組んでの登山行脚の苦労が分かります。にしても、山に着 昭和11年、ヒマラヤ・ナンダ・コート初登頂に夢を賭けた日本人の物語。◆ほぼノンフィクションに近い作品で、戦前、海外に行くのすら困難な時代にキャラバンを組んでの登山行脚の苦労が分かります。にしても、山に着くまでが長い(^_^;)登山小説の傑作と評されたものがこれかよ？って言うのが正直な感想。わざわざ他の図書館から取り寄せる程のものではありませんでした。沢木耕太郎の「凍」の足元にも遠く及ばずです。逆に「凍」を再読したくなりましたよ(笑)△評価です。 …続きを読む
  すばるM45

  2013年10月31日
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