日本文化の模倣と創造 オリジナリティとは何か

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2002年06月28日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
232
ISBN:
9784047033412
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日本文化の模倣と創造 オリジナリティとは何か

  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2002年06月28日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
232
ISBN:
9784047033412

オリジナルは善か?コピーは悪か?模倣が生み出す豊かな文化を再考する。

芸術や芸能の世界を顧みれば、模倣こそが創造を生み、文化伝播の原動力となっていた。「オリジナルには価値がある」という常識を問いなおし、近代商業主義に左右されない「再創」文化の意義を見出す。

〈目次〉


第一部 模倣と創造──オリジナリティとは何か
 1 似ているとはどういうことか
  ことばの獲得と制約/母国語の影響/類似性とアナロジー/類似品の見分け方/類似性の科学の必要性/浮世絵の類似性の科学
 2 ものまねの美術
  陶芸の伝播とものまね/西洋美術とものまね/『モナ・リザ』の秘密/ものまねの浮世絵史/見立て/美術の創造性と近代国家
 3 写真の神話
  写真のコピー力/幕末明治の日本と写真/見世物としての写真/写真の所有権/写真家の誕生/空想の美術館

第二部 著作権は何を守っているのか──著作権制度の光と影
 1 著作権の狂想曲
  いま何が起こっているのか/著作権とは/著作権の変容/著作権の歴史/本の海賊/テクノロジーとお金/文化と経済の隘路/コピーレフト/デジタル植民地主義
 2 コピーと国のかたち
  近世日本の出版と文芸/福沢屋諭吉の版権運動/版権から著作権へ/水野錬太郎と求著作権法/外交カードとしての著作権/帝国議会での応酬/ベルヌ条約への批判/著作権による精韓支配/沖縄の著作権

第三部 日本文化と再創主義のすすめ
 1 つながりの歌
  花の下で/連歌と再創/付けと本歌取り/芸道のコピー/「風」の創造性/再創による技術の伝達/心あるコピー
 2 デジタル社会のジャポニスム
  IT革命の旗手たち/ハッカー文化と日本文化/ラクダの贈り物/連歌の大事/日本の貢献
 3 クリエーションからレクリエーションへ
  マンガ・アニメの広がり/アニメ・ミュージックビデオのゆくえ/デファクト・スタンダードのとりかた/独創主義の弊害/再創主義のすすめ
 参考文献
 あとがき
芸術や芸能の世界を顧みれば、模倣こそが創造を生み、文化伝播の原動力となっていた。「オリジナルには価値がある」という常識を問いなおし、近代商業主義に左右されない「再創」文化の意義を見出す。

〈目次〉


第一部 模倣と創造──オリジナリティとは何か
 1 似ているとはどういうことか
  ことばの獲得と制約/母国語の影響/類似性とアナロジー/類似品の見分け方/類似性の科学の必要性/浮世絵の類似性の科学
 2 ものまねの美術
  陶芸の伝播とものまね/西洋美術とものまね/『モナ・リザ』の秘密/ものまねの浮世絵史/見立て/美術の創造性と近代国家
 3 写真の神話
  写真のコピー力/幕末明治の日本と写真/見世物としての写真/写真の所有権/写真家の誕生/空想の美術館

第二部 著作権は何を守っているのか──著作権制度の光と影
 1 著作権の狂想曲
  いま何が起こっているのか/著作権とは/著作権の変容/著作権の歴史/本の海賊/テクノロジーとお金/文化と経済の隘路/コピーレフト/デジタル植民地主義
 2 コピーと国のかたち
  近世日本の出版と文芸/福沢屋諭吉の版権運動/版権から著作権へ/水野錬太郎と求著作権法/外交カードとしての著作権/帝国議会での応酬/ベルヌ条約への批判/著作権による精韓支配/沖縄の著作権

第三部 日本文化と再創主義のすすめ
 1 つながりの歌
  花の下で/連歌と再創/付けと本歌取り/芸道のコピー/「風」の創造性/再創による技術の伝達/心あるコピー
 2 デジタル社会のジャポニスム
  IT革命の旗手たち/ハッカー文化と日本文化/ラクダの贈り物/連歌の大事/日本の貢献
 3 クリエーションからレクリエーションへ
  マンガ・アニメの広がり/アニメ・ミュージックビデオのゆくえ/デファクト・スタンダードのとりかた/独創主義の弊害/再創主義のすすめ
 参考文献
 あとがき

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「日本文化の模倣と創造 オリジナリティとは何か」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 模倣が文化を作るという考えには全く反論の余地なく大賛成なのですが、著作権法への認識はちょっと違和感がありました。確かに著作権法は大コンテンツホルダーが自身の支配を維持するために運用する面が大きいのはそ 模倣が文化を作るという考えには全く反論の余地なく大賛成なのですが、著作権法への認識はちょっと違和感がありました。確かに著作権法は大コンテンツホルダーが自身の支配を維持するために運用する面が大きいのはその通りですが、文化産業従事者は最終的にはどうしてもこの権利に頼らざるを得ない点にもっと配慮が必要かと思います。もし本書の議論が、文化産業の存在自体がダメで、ディレッタンティズムに回帰すべきというのでないなら、著作権の運用内にある権力関係こそが争点であって、著作権の存在自体を問題にするのは違う気がしました。 …続きを読む
    富士さん
    2018年05月31日
    4人がナイス!しています
  • ふむ ふむ
    takao
    2023年06月22日
    1人がナイス!しています
  • 「模倣」を美術史において普遍的に行われてきた「再創」と定義し直すことでオリジナリティという近代の神話を掘り崩しつつ、まさにその流儀に従って営まれるハッカー文化を擁護する。日本美術史っぽい表題だがメディ 「模倣」を美術史において普遍的に行われてきた「再創」と定義し直すことでオリジナリティという近代の神話を掘り崩しつつ、まさにその流儀に従って営まれるハッカー文化を擁護する。日本美術史っぽい表題だがメディア論系の議論。大筋で異論はないが、個別の論証のいくつかについてはあまり説得的でなく、たとえば第一部の「傑作は模倣作が多く存在するがゆえに傑作たりうる」、という逆遠近法的な指摘も、多く模倣されたのがまさにその作品であった理由は何かを説明するものではないのでは。全体に結論ありきな雰囲気でモヤモヤ。 …続きを読む
    endormeuse
    2019年08月17日
    1人がナイス!しています

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