葛橋

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2001年01月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
256
ISBN:
9784041932056
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葛橋

  • 著者 坂東 眞砂子
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2001年01月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
256
ISBN:
9784041932056
それほど俺を憎んでいたのか……男と女の心に潜む官能と亀裂が、深い闇から浮かび上がる。郷愁ゆたかな土俗的風景を舞台に繰り広げられる、傑作中編小説集。 それほど俺を憎んでいたのか……男と女の心に潜む官能と亀裂が、深い闇から浮かび上がる。郷愁ゆたかな土俗的風景を舞台に繰り広げられる、傑作中編小説集。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「葛橋」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 中編三作を収録。果実酒を作る生真面目な主婦、漂流物を拾った漁師の妻、妻に先立たれた夫。それぞれ立場は違えどひたすら鬱々とした心理描写が続き、その湿気の中で何かを切っ掛けに全てが崩れていく。怖いというよ 中編三作を収録。果実酒を作る生真面目な主婦、漂流物を拾った漁師の妻、妻に先立たれた夫。それぞれ立場は違えどひたすら鬱々とした心理描写が続き、その湿気の中で何かを切っ掛けに全てが崩れていく。怖いというよりはその濃密な心理描写に当てられて、こちらまで息苦しくなってくる様。個人的に面白く読めたのは、西洋の名作怪談を連想させる「恵比寿」だが、女性の心理描写とそれによって描き出される夫婦間がひたすらに鬱陶しい「一本樒」も実にいい出来。方言と湿気が上手い事粘着きあい、まさに著者独特の世界観を持つ日本のホラーでした。 …続きを読む
    HANA
    2020年05月09日
    64人がナイス!しています
  • じとーっといやーな空気を漂わせる短編3本。「一本樒」が面白い。というか怖い(笑) やっぱりなー、とか思いながら読んでいると、そこから先が強烈。蛇足なのは百も承知なのだが、そのさらに先を読みたいぞ。「恵比 じとーっといやーな空気を漂わせる短編3本。「一本樒」が面白い。というか怖い(笑) やっぱりなー、とか思いながら読んでいると、そこから先が強烈。蛇足なのは百も承知なのだが、そのさらに先を読みたいぞ。「恵比寿」はスーパーナチュラルな要素はなく桜木紫乃とかが書きそうな話なのだけど、皮肉の効かせ方がきっつい。「葛橋」は高知の山村が舞台の坂東眞砂子の独壇場の世界。古事記を引用していて、訳が分からない話ながら、いろいろな深読みができそう。どの話も湿度の高いまとわりつくような空気感が独特の世界観。日本のホラーだなー。 …続きを読む
    ジンベエ親分
    2018年02月03日
    41人がナイス!しています
  • 初読み作家。表紙からしてホラーですが、そんなに恐ろしい作品ではありませんでした。中編が3話。暗い森の中で甘い香りを放つ白い花を咲かせる「シキミ」。「鯨の糞」と呼ばれている海から流れ着いた灰色の不気味な 初読み作家。表紙からしてホラーですが、そんなに恐ろしい作品ではありませんでした。中編が3話。暗い森の中で甘い香りを放つ白い花を咲かせる「シキミ」。「鯨の糞」と呼ばれている海から流れ着いた灰色の不気味な物体。黄泉の国とこの世を繋ぐと言われる「カズラ橋」。どれも神仏と関わりのある「物」を旨く使っています。第1話はどちらの夫もつまらん男だと呆れ、妻の般若のような執念を感じます。第2話はブラック・ユーモアのような展開。表題作は古事記と蔓橋と結びつけ、妖しい官能的な恐怖を感じさせられます。 …続きを読む
    90ac
    2016年01月24日
    37人がナイス!しています

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