緑の檻

緑の檻

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
1988年07月11日
判型:
文庫判
ページ数:
280
ISBN:
9784042541172
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緑の檻

  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
1988年07月11日
判型:
文庫判
ページ数:
280
ISBN:
9784042541172

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「緑の檻」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 落ちぶれた文無し作家が出逢ったのは裕福な美しい人妻。まさに典型的な毒婦は、主人公を翻弄しお約束通り旦那の殺害をほのめかします。金なし仕事なしの冴えないダメ男のねちっこい描写で、どん底気分を味合わせてく 落ちぶれた文無し作家が出逢ったのは裕福な美しい人妻。まさに典型的な毒婦は、主人公を翻弄しお約束通り旦那の殺害をほのめかします。金なし仕事なしの冴えないダメ男のねちっこい描写で、どん底気分を味合わせてくれるレンデルのノンシリーズです。絶対騙されてるじゃん!と思わせるものの、罠のハマり方に興味津々で読み進めます。並行して語られる主人公と母親、義理の父との関係に絶望感がましまし。異常心理ものじゃないけど、精神的ないたぶられ感は、ちょっとしたホラーですね。結末はそっちか!、と思うものの上手くまとててくれて満足。 …続きを読む
    hit4papa
    2019年05月23日
    38人がナイス!しています
  • レンデルはダメ男の心情を描くのが上手い。身近にモデルがいるのかと思うくらいリアル。主人公グレイの生活ぶりはとことんダメ男ぶりを発揮していてある意味爽快。今回作者は大人になりきれない人に対する警句を書き レンデルはダメ男の心情を描くのが上手い。身近にモデルがいるのかと思うくらいリアル。主人公グレイの生活ぶりはとことんダメ男ぶりを発揮していてある意味爽快。今回作者は大人になりきれない人に対する警句を書きたかったのだろう。後半作中で繰り返されるのはもう子供ではないんだという言葉からもそれが読み取れる。しかしミステリとしては小粒。あの人物の犯罪計画は見え見えだし、冤罪を被せられた男から描いた作品でその趣向は面白いのだが、あまりに単純すぎた。しかし1974年の作品だが、今の男どもを語っているようなのがスゴイ。 …続きを読む
    Tetchy
    2012年09月18日
    14人がナイス!しています
  • 30前の小説家は、ヒット作が1本出た後鳴かず飛ばず。何をするでもなく、友達のシケたコテージを借りて引きこもっている。こんな男に金持ちの女が接近して不倫生活に。女は遂に夫殺しを求めてくる。ここ迄小説は経時 30前の小説家は、ヒット作が1本出た後鳴かず飛ばず。何をするでもなく、友達のシケたコテージを借りて引きこもっている。こんな男に金持ちの女が接近して不倫生活に。女は遂に夫殺しを求めてくる。ここ迄小説は経時的な表現をとらず、フランスに住む母の危篤を始め、彼の身辺様々な叙述の中、男の回想を通じて徐々に読者に明らかにする。主人公はいずれ裏切られ酷い目に合うのが想像されるが、小説は彼のダメさばかりの叙述。最後に漸くの逆転で安心する。これもカタルシスであろう。初期のノンシリーズ作の中、最も気に入った作品となった …続きを読む
    bapaksejahtera
    2025年03月26日
    13人がナイス!しています

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