グリーン版世界文学全集(河出書房)1巻より。魔女(この本では妖婆)たちが唱える゛Foul is fair and fair is foul.”(よいは悪い、悪いはよい)が全編にわたって提示されているような作品で、悪鬼たちの世界ではグリーン版世界文学全集(河出書房)1巻より。魔女(この本では妖婆)たちが唱える゛Foul is fair and fair is foul.”(よいは悪い、悪いはよい)が全編にわたって提示されているような作品で、悪鬼たちの世界ではよいことは人間界では悪く、逆もまた真なりがあちこちに散りばめられている。この逆説的文言は、我々の日常にも時に顔を出す事象であり、一方に光が当たれば一方は暗い状況を呈する。光をたぐり寄せたかに見えたマクベスは、深い闇に向かって転げ落ちるが、巻き込まれた周囲の者こそ悲劇である。…続きを読む