山師トマ

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
1992年12月17日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
144
ISBN:
9784042047032
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山師トマ

  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
1992年12月17日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
144
ISBN:
9784042047032

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「山師トマ」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 自分の身分をごまかすことで、大人の世界で成り上がっていく少年トマを描く小説。トマは自分のことを有名な将軍の甥だと称して、軍隊に入り衆目を集めるようになる。繊細できらびやかな文体が見事で、コクトーの詩的 自分の身分をごまかすことで、大人の世界で成り上がっていく少年トマを描く小説。トマは自分のことを有名な将軍の甥だと称して、軍隊に入り衆目を集めるようになる。繊細できらびやかな文体が見事で、コクトーの詩的な感性がいかんなく発揮された作品だ。醜い戦争さえも、この作者の感性のフィルターを通すと、童話のように見える。ただし、トマの生き方は危うさを孕んでいる。虚と実のはざまを漂うにして生きるので、読んでいると読者は、はらはらした気持ちになるのだ。結末ではそれまでの物語の雰囲気が一転して、戦争の残酷さが浮き彫りになる。 …続きを読む
    新地学@児童書病発動中
    2018年02月06日
    113人がナイス!しています
  • 物語は戦争で政府がボルドーへ移った後のパリから始まります。ド・フォントネー将軍の甥をかたるギヨム=トマもド・ボルム夫人もヴァリッシュ夫人も、戦争に何かー名誉、快楽、利益を夢見ている人物。このばかば 物語は戦争で政府がボルドーへ移った後のパリから始まります。ド・フォントネー将軍の甥をかたるギヨム=トマもド・ボルム夫人もヴァリッシュ夫人も、戦争に何かー名誉、快楽、利益を夢見ている人物。このばかばかしい劇の大詰めは作者も言うとおりギヨムの死の場面で、ここは確かに「牝鹿が王女に変つた瞬間」なのだと思います。この魔法でド・ボルム夫人は老け込んで、観客のアンリエットは悲劇のヒロインに、何者でもなかったギヨムは真のド・フォントネーになるのでしょう。この効果の見事さに、コクトーにしてやられた感でいっぱいです。 …続きを読む
    syaori
    2017年06月23日
    45人がナイス!しています
  • 「彼女は肉体の内にも外にも、伸び、綻び、花と咲いているのであった。彼女はまことの悪魔であり、青春の祝祭を司る人であった。」 「彼女は肉体の内にも外にも、伸び、綻び、花と咲いているのであった。彼女はまことの悪魔であり、青春の祝祭を司る人であった。」
    双海(ふたみ)
    2014年08月02日
    15人がナイス!しています

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