仏教の思想 4 認識と超越<唯識>

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
1997年06月20日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
368
ISBN:
9784041985045
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仏教の思想 4 認識と超越<唯識>

  • 著者 上山 春平
  • 著者 服部 正明
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
1997年06月20日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
368
ISBN:
9784041985045
ブッダ登場から1000年近く後にインドにあらわれた「唯識」は、中観思想と並ぶインド大乗仏教の二大学派の一つとして仏教思想最高の理論的達成であり、その最も成熟した姿を示すものとされる。5世紀頃にアサンガ(無着)やヴァスバンドゥ(世親)によって体系化されはじめた唯識の思想は7世紀には日本にも伝えられた。日本仏教の出発点であり、ヨーガの実践と深い関わりをもつ唯識思想の本質を浮き彫りにする画期的労作。 ブッダ登場から1000年近く後にインドにあらわれた「唯識」は、中観思想と並ぶインド大乗仏教の二大学派の一つとして仏教思想最高の理論的達成であり、その最も成熟した姿を示すものとされる。5世紀頃にアサンガ(無着)やヴァスバンドゥ(世親)によって体系化されはじめた唯識の思想は7世紀には日本にも伝えられた。日本仏教の出発点であり、ヨーガの実践と深い関わりをもつ唯識思想の本質を浮き彫りにする画期的労作。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

文庫版 序
はしがき

第一部 瑜伽行としての哲学   服部 正明
一章 唯識派の歴史と源流
1 唯識思想家たち
2 観念論の系譜
3 瑜伽行
二章 実在論と唯識思想
1 外界実在論批判
2 表象主義的認識論
三章 識の変化
1 「識の変化」の概念の形成
2 煩悩・業・輪廻
四章 輪廻的存在の超越
1 三種の存在形態
2 根拠の転換と法界

第二部 唯識論と空の思想
〈対談〉    
服部 正明
上山 春平

第三部 大乗の実践哲学   上山 春平
一章 唯識思想の前提
二章 唯識思想の特質
三章 唯識と華厳
四章 三性と十地
五章 十地と五位
六章 三性の論理と弁証法

参考文献
インド仏教史年表

解説   湯浅 泰雄

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「仏教の思想 4 認識と超越<唯識>」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • インド仏教思想のクライマックスである「唯識」。何とも不可思議で魅力的な思想です。外界に存在すると思われるものも、心が生み出した表象にすぎない。外界の物質的存在が心に映写されて表象が形成されるのではなく インド仏教思想のクライマックスである「唯識」。何とも不可思議で魅力的な思想です。外界に存在すると思われるものも、心が生み出した表象にすぎない。外界の物質的存在が心に映写されて表象が形成されるのではなく、心がみずから表象を生み出す。直感として、これは正しいのではないかとも思います。アーラヤ識が輪廻のビークルというのは違和感がありますが。私がこのシリーズを読みたいと思ったのはこの唯識がきっかけです。アビダルマ、中観を経て漸くたどり着きました。そして唯識を真に理解するには、瑜伽行の実践が必要だと分かりました。 …続きを読む
    no.ma
    2021年10月16日
    18人がナイス!しています
  • 唯識についての本。ここまでがインド仏教篇。唯識は、瑜伽行派というのがある程実践と理論ぼ両輪よりなっているということで、瑜伽行はヨガのこと、仏教でのヨガは苦行より瞑想ということなので、禅の系譜なのだろう 唯識についての本。ここまでがインド仏教篇。唯識は、瑜伽行派というのがある程実践と理論ぼ両輪よりなっているということで、瑜伽行はヨガのこと、仏教でのヨガは苦行より瞑想ということなので、禅の系譜なのだろう。唯識とは古来日本では法相宗で研究されてきたのであるから法隆寺にでも行ってみようかなあ。唯識とは世の全ては識による、実態はないよということで良いのかな?それにしてもインド仏教は、救済というより認識論の趣が強いなあ。 …続きを読む
    takeapple
    2020年07月12日
    16人がナイス!しています
  • 「仏教の思想」シリーズ、本書は「唯識」。やはり難しかった。。ただ、読み進めながら、なんとなく抱いていた唯識のイメージとは違うなと感じたのだが、それにも理由があったようだ。著者によると、唯識思想には歴史 「仏教の思想」シリーズ、本書は「唯識」。やはり難しかった。。ただ、読み進めながら、なんとなく抱いていた唯識のイメージとは違うなと感じたのだが、それにも理由があったようだ。著者によると、唯識思想には歴史的に2つの派があって、非常に精緻な理論を作り上げた哲学色の強い系と、「空」を重んじ、涅槃に至る実践を重んじた宗教色の強い系。日本には哲学系の唯識が「法相宗」として入ってきたので、恐らく日本人がイメージする唯識は、そっちの方のものなのだ。本書の著者は、宗教としての唯識にこだわり、論を進めていたように思った。 …続きを読む
    俊介
    2019年10月24日
    11人がナイス!しています

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