瀬戸内海に浮かぶ獄門島。南北朝の時代、海賊が基地としていたこの島に、悪夢のような連続殺人事件が起こった。金田一耕助に託された遺言が及ぼす波紋とは? 芭蕉の俳句が殺人を暗示する!?
瀬戸内海に浮かぶ獄門島。南北朝の時代、海賊が基地としていたこの島に、悪夢のような連続殺人事件が起こった。金田一耕助に託された遺言が及ぼす波紋とは? 芭蕉の俳句が殺人を暗示する!?
※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。
獄門島 金田一耕助ファイル 3 が含まれている特集
「獄門島 金田一耕助ファイル 3」感想・レビュー
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★★★★☆ 因習的な島を舞台にしたクローズドサークル物。 戦友の「妹を助けて欲しい」という最後の頼みを受け獄門島に来た金田一だが、結局期待に応えることは出来ずじまい。殺人を未然に防ぐ「防御率」が特に悪いこと
★★★★☆ 因習的な島を舞台にしたクローズドサークル物。 戦友の「妹を助けて欲しい」という最後の頼みを受け獄門島に来た金田一だが、結局期待に応えることは出来ずじまい。殺人を未然に防ぐ「防御率」が特に悪いことで知られる金田一らしい。 しかし、この複雑な真相は流石に気付けなくてもやむなしだろう。俳句に見立てた殺人ではあるが、あえて見立て殺人にした意義が薄いのは残念。 とはいえ、この陰惨な雰囲気は唯一無二のものだし、最後のオチが本作の悲劇性を究極に高めていることから、個人的に忘れられない作品である。
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横溝作品の最高傑作として選ぶ人が多いようだが、読み終わって、やはり「悪魔の手毬唄」の方が良いと思った。もちろん本作もすごい傑作であることは変わりがない。方程式の登場には驚くが、作者は薬学を学んだ理系の
横溝作品の最高傑作として選ぶ人が多いようだが、読み終わって、やはり「悪魔の手毬唄」の方が良いと思った。もちろん本作もすごい傑作であることは変わりがない。方程式の登場には驚くが、作者は薬学を学んだ理系の人であった。1948年作品なので、金田一自身もそうだが、戦争の影が非常に大きな比重をしめている。終戦後の離島での社会の変動を、半ば予想しながら描いたようだ。さて岡山の磯川警部ものには名作が多い。「本陣」と本作のあと、9年後に「毬」が書かれたことも感慨深い。発表とは逆順になったが、次は「本陣」を読みたい。
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金田一耕助シリーズ2作目。「本陣殺人事件」から9年後、大戦に召集された後復員した金田一。戦死した戦友の言葉に導かれ訪れた島で起きる連続殺人。これぞ探偵小説、その物語の展開にワクワクしながら読み進める。そ
金田一耕助シリーズ2作目。「本陣殺人事件」から9年後、大戦に召集された後復員した金田一。戦死した戦友の言葉に導かれ訪れた島で起きる連続殺人。これぞ探偵小説、その物語の展開にワクワクしながら読み進める。そして明かされた事件の真相と、ラストもう一段のひねり。どこまでも悲劇としかいいようのない話なのにサラリと読めるその軽妙な語り口が見事な傑作。何故もっと早く読まなかったか。沢山出ているこのシリーズ、全部読むのは無理そうだけどあと3作程は読んでみたい。
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